2020年コロナ禍中のアメリカ留学生活 前編

2020年4月頃、自宅にて。

 2020年は思いもかけない形で過ぎ去ってしまった。12月も最終週に入り、今年アメリカはカリフォルニア州バークレーに留学していた一院生として、何を見たのか、何を見なかったのか書き残しておきたい。コロナ下のアメリカでどのようなことが起こったのかを記録するOral HistoryやEthnogaphic Archiveのプロジェクトは各所ですでにスタート1していて、そうした集合的な記憶としてのアーカイブは「いま・ここ」の面の記録として保存される。

 一方でこれはごく個人的な、しかし他にはきっと記録されない微細な出来事であり、いわば点の記録である。正規の大学院留学ではなく、交換留学でもない訪問学生研究員という立場での留学は、すこし隙間な存在だ。ここでは、アメリカの政治的失敗に伴う混乱と、誰にもどうしようもない状況に翻弄された一人の院生の記録として、2020年を振り返っておく。(長すぎたのでとりあえず前編・後編に分けました。)

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